2015年10月29日木曜日

PEPSの魅力

PEPS 大気水圏科学セクション編集委員の金谷 有剛(かなや ゆうごう)です。

PEPS(Progress in Earth and Planetary Science) は、日本地球惑星科学連合(JpGU)の公式ジャーナルとして2014年刊行されました。AGU、EGU、AOGSや出版社ジャーナルがあふれるなかで、なぜPEPSか?一編集委員として私が感じている本誌の魅力を挙げてみたいと思います。

まず1点目は、日本からの国際発信、国際的な科学フォーラムの場の提供です。ともすると欧米中心に回りかねない国際科学研究コミュニティの一角を担う場になります。日本やアジア発(に限りませんが)の論文を正当に取り扱っていけたらと思います。2点目は、分野間連携を推進する点です。JpGUには5セクション(宇宙惑星科学、大気水圏科学、地球人間圏科学、固体地球科学、地球生命科学)がありますが、それらを横断する新たな知見を含む研究論文をぜひお待ちしています。ジャーナル名末尾の単語がSciencesではなく単数形のScienceとなっているのは、「体系として統合されゆく1つのScience」を目指すところに由来しているとのことです。一方で、こうした分野間連携の源泉となるのは、それぞれの基礎科学の深い追究ではないでしょうか。個別分野の研究でも、深く掘り下げた論文、裾野や視点を広げるような論文も大いに取り上げる体制が整っていることが3点目の魅力です。

ぜひあなたの地球惑星科学研究の珠玉の一品(論文)を投稿してみませんか。現在は以下の特典も受けられます(2015年10月現在)。
・論文掲載料は200ユーロ(日本地球惑星科学連合会員)。大幅割引が受けられます。非会員は1000ユーロです。
・招待論文、総論(レビュー)、連合大会優秀発表として推薦を受けた論文については、JpGUが全額補助します。

 私の身近な大気化学の分野でいえば、気候変動やPM2.5問題など、社会・政策とのつながりが深い科学情報発信や、衛星観測や研究航海プロジェクトなどのとりまとめ、エアロゾルなど未知度の高い大気物理化学の基礎研究成果発表などにもご活用いただけたらと思っています。もちろんレビューだけでなく通常のResearch Articleも歓迎です。

苦しいことも多い研究活動のなかで、目先が開けるような論文に出会うことは大きな喜びの1つではないでしょうか。そうした論文を掲載していけるよう、編集委員として公正かつ全力で取り組んでいけたらと思います。
PEPS 大気水圏科学セクション編集委員 / 海洋研究開発機構 地球表層物質循環研究分野 金谷 有剛

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